笠井 浩
経営者として。

春日部で働く経営者としての日々

寺社客殿新築工事の上棟式で…

うだるような暑さがようやく影を潜め始めた
9月のとある吉日、
春日部は一ノ割にあるお寺の、
客殿新築工事の上棟式に参加させていただきました。
上棟式は、棟上げ、建前(たてまえ)、建舞(たてまい)とも呼ばれ、
柱、梁、桁、力板などの骨組みが完成した時点で、
建物の神様と匠の神様を祀り、
棟上げまで工事が終了したことを感謝し、
以降、完成まで工事が無事に進むことを祈願する儀式です。
今は行われているところは少ないかもしれませんが、
幼い頃に、大喜びで参加した「餅投げ」も、
この儀式に付随するものでした。
近年は、地鎮祭も上棟式も「お祝い」の意味合いが強くなり、
単に、「施主が施工側をもてなす儀式」と
誤解されている方が増えているようです。
なので、特に一般家庭の新築工事では、
略式化(僧侶や神主が不在)されたり、
省略されることの方が多いようです。
一般の新築と違い、今回の工事は「お寺の客殿」の新築工事です。
地域に住む、多くの人たちが集うことになる場所で、
工事費用の多くは、檀家のみなさまの寄付に依るもの。
それだけ多くの、いろんな人たちの「想い」が
詰まった建物になります。
粛々とした雰囲気の中で行われた上棟式は、
施工者として、「気合いを入れ直す」のに
本当にいい機会になりました。
建てたい人たちの「想い」を全部受け止める。
そんな自分の中の誓いを新たにした、初秋の一日でした。
 
お経や願い事(建物の無事や
平和)を書いたもの、施主、設計者、施工者などが書かれた棟札(むなふだ)を祭壇に飾る。
小雨の降る中、施工関係者の
ほか、近隣の檀家のみなさん
も参加。
 
祭壇には供物(お頭付きや野菜、果物など)と、
洗米、塩、水やお祝いの清酒と御神酒も置かれる。
通常、上棟式などの儀式は神式で執り行われることが多いが、
今回は御寺の客殿の上棟式ということもあり、仏式で執り行われた。