笠井 浩
経営者として。

春日部で働く経営者としての日々

ポリオデー/「病気の根絶」という大仕事

ポリオは、「小児麻痺」という通称で知られる感染症。
日本でも1960年代までは大流行をしていました。幸い、1962年からワクチンが普及したお陰で、流行はおさまり、1980年を最後に、野生の(ワクチンによらない)ポリオウイルスによる新たな患者は出ていません。
世界では、1988年には125カ国・35万人に蔓延していたものの、2014年には3カ国、413人にまで減少、過去26年間で99%も減少したのだといいます。
 
最近知ったことですが、実はこれまで、人類が世界から根絶した病気は、「天然痘」だけなのだとか。これだけ医療技術が発達し、人間の文化が進化しても、病気を地球上から完全に無くす、ということは、とても難しいことなのです。
そんな現在、人類が積み重ねてきた叡智の全てを注入して、根絶しようとしている病気が「ポリオ=小児麻痺」なんだそうです。
 
根絶まで、残りあと1%。
でも、この1%を0%にするのがとても難しいのだとか。
ポリオという病気を根絶するためには、ポリオウイルスが常在してしまっている紛争地域の国における停戦交渉や宗教指導者との対話など、医療という枠組みを超えた、政治・外交・社会的働きかけが必要なのです。
 
私が所属させていただいている「国際ロータリー(私は、春日部イブニングロータリークラブ所属)」でも、長い間、ポリオの根絶のために力を注いでいます。
10月24日の「世界ポリオデー」には、春日部駅西口のタクシープール広場で、「ポリオ根絶チャリティーコンサート」が、春日部市内の全ロータリークラブの主催で開催されました。プロのミュージシャンと、子供たちの合唱隊によるコンサート。市内飲食店有志の皆さまによる出店、そして募金活動。通りすがる様々な人たちに、ポリオの現状と、「根絶のために何ができるか?」を知っていただくべく、お声がけをさせていただきました。
 
世界には、日本ではとうの昔に聞かなくなった「ポリオ」という病に、現在も苦しんでいる人たちがいる。
そんな事実に大きな反応を示してくれたのは、子供たち。
自然と、募金の声がけを手伝ってくれた子供たちの姿に、ロータリークラブのオジちゃんたちが逆に勇気をもらってしまった、不思議な夜になりました。
 
 
春日部市内のロータリークラブが結集し、力を合わせて主催。
 
 
 
興味を抱いて集まってくれた子どもたちの、無償の協力に胸が熱くなる。
 
 
 
市内飲食店の皆様のご協力のおかげで、出店も賑わっていました。